今回は、ドローンの保険について説明します。
ドローンは、落ちるものです。
弊社のヘリオスアグリ開発者も、開発の途中で何十回と墜落させています。
どうすればドローンが墜落しないかをしっかりと考えた上で、墜落した場合の対策も立てておかなければなりません。
車に乗る方なら、保険には必ず加入していると思います。
空撮用の小さなドローンであっても、落下事故などの損害は非常に大きいです。
ドローンにおいても、保険は存在していますので、加入しておくことをお勧めします。
機体保険と賠償保険
機体保険
機体保険は、機体そのものにかける保険です。
ドローン本体が壊れたり、カメラに不調があった場合の修理費や改修費用が補償されます。
操作ミスでドローンが墜落し、破損した際の修理費用。
飛行中の突風などにより、ドローンの行方が分からなくなった際の捜索と回収費用。
ドローンを保管している間起きた天災や盗難により生じた損害の補償。
ドローンは最新の技術を使った製品ですが、高価であり、壊れやすいです。
万が一に備えて、機体保険に加入しておけば、新たに購入するよりはるかに損失は少ないです。
賠償保険
賠償保険とは、対人・対物の損害賠償保険です。
ドローンを使用し、人や所有物、公共物を破損させてしまった場合に適用されます。
対人補償ですと、ドローンが落下した際に、通行人にぶつかり、怪我をさせた場合など。
対物補償ですと、ドローンを飛行させている際、操作を誤り、家の壁に傷をつけてしまった場合など。
また、空撮した映像に映った建造物や人物について、プライバシーの侵害で訴えられた場合などにも対応しています。
保険加入の目的
次に、どういった保険に入るべきかですが、まず利用目的によって加入する保険が変わります。
個人の趣味としてフライトさせるのか、業務としてフライトさせるのかです。
個人であれば、所有する機体数も多くないでしょうから、格安のラジコン保険等に加入する。
法人として利用するなら、複数の機体が加入できる保険や、商用利用全般の保険に加入するなど、保険の種類が大きく変わります。
また、ドローン保険は多くの場合、一年更新となっています。
それぞれの使い方に合わせた保険がありますので、ご自身で調べるだけでなく、保険会社に問い合わせるなどして、決めることをおすすめします。
各社保険の紹介
ここでは、各社のドローン保険をいくつか紹介致します。
DJI 無償付帯保険 (エアロエントリー株式会社)
標準プランは、個人事業主と法人の両方が、初年度無料で加入できます。
PHANTOMシリーズやMatriceなどDJI製品の多くが対象となっています。
保険金は、一事故当たり、対人1億円・対物5千万円までで、免責額が5万円となります。
補償の種類としては、損害賠償金や損害防止費用、訴訟費用等になります。
限定プランは、標準プランに該当しない方、つまり個人が趣味で飛ばす場合の保険になります。
対象製品は変わらず、初年度は無料です。
保険金は、一事故当たり、対人対物合算で1億円。交通脂肪や後遺障害保険金として100万円です。
補償の種類は、損害賠償金、傷害死亡、後遺障害保険金等です。
どちらもドローン本体の補償はされません。
https://drone.aeroentry.jp/insurance/free
ラジコン保険 (株式会社ライフステージ)
個人の趣味等で利用される方にお勧めなのが、ラジコン保険です。
ホビー用ラジコン保険は、一般財団法人 日本ラジコン電波安全協会で、ラジコン操縦士の登録をすれば加入することができます。
保険金は、一事故当たり、1億円程度、免責金額は5万円になります。
補償の種類は、損害賠償金や訴訟費用などになります。
業務使用での事故の場合は、保険の対象外となります。
また、ドローン本体の補償はありません。
https://rck.or.jp/operator/op_hb_insurance.html
ドローン総合補償プラン (三井住友海上火災保険株式会社)
業務でドローンを使用する場合、機体保険と賠償保険とがセットになった保険が良いでしょう。
動産総合保険は、機体に関するリスクに関して、墜落や空中での衝突、事故によって生じた財物損害を補償しています。
総重量150kg未満かつ保険金額が10万円以上のもので、使用用途が事業用、過去三年間に落下事故等補償される事故の罹災歴がないことが条件になります。
また、施設所有(管理)者賠償責任保険では、業務活動上の事故により、他人の生命や身体を害したり、財物を破損・汚損した場合の補償をしています。
損害賠償金、損害防止費用や訴訟費用などが補償されます。
動産総合保険では、保険金額30万円、免責1万円を、施設所有(管理)者賠償責任保険では、支払限度額として1億円、免責金額は1千円担っています。
また、オプション特約で他の費用について補償するものもあります。
https://alliance-k.com/data/wp-content/uploads/2015/10/drone_warranty.pdf
まとめ
ドローンは機械です。
操縦者も人です。
どれだけ注意していても、事故は起こり得ます。
そんな時の備えとして、保険があります。
この記事が、ドローン保険に加入される際の参考になれば幸いです。