政府が2021年に航空法を改正し、ドローン免許を創設する流れとなりました。
ドローンの違法飛行摘発数は昨年で過去最多の111件となっており、昨年から31件増加、そのうちの51件は外国人の違反となっているようです。
また、ドローンによる配送や点検のサービス普及、実証実験も進展しています。
今回はドローン免許創設に関することを中心に解説していきたいと思います。
改正航空法とドローンによる事故
2015年12月に施行された改正航空法によって小型無人機の飛行ルールが定まり、産業活用が広がり始めましたが、操縦資格などは
民間に任されていました。
基本的には改正航空法と国交省の許認可によって安全確保を目指しており、商業利用などの多くが対象となっていました。
これらは首相官邸へのドローン落下事件などによって整備されたもので、2016年にもドローンの免許創設の話も出ていましたが、技術が発展途上であり要件の変更が短期間で何度も起こる可能性や、操縦経験、スキルに関わらず、風や天候によっては墜落リスクが高くなるため、国での管理は時期尚早であるとの見方がありました。
同時期に米国でも商用ドローンの規制を緩和しており、従来のパイロット免許(2年おきの筆記試験に合格する必要があるもの)がなくても操縦できるようにしました。
昨年度までの事故件数、摘発件数、飛行情報共有サービスへの登録義務化、実証実験の増加などから、来年の操縦ライセンス創設の流れになったのではないかと思います。
ライセンスの詳細としては、市街地などの人口密集地で、目視外であっても飛行を許可するものとなります。
同時に、事故防止として、操縦者の技能や知識を担保する仕組みを作ることとなります。
多くの企業が配送用ドローンのサービス開始に向けて実証実験を行なっており、またドローンの点検の分野では急速にサービスが普及しています。
2019年度の無人航空機の事故件数は77件となっており、年々増加している傾向にあります。
事故発生時の操縦者の属性としては、業者の中では測量・点検業者が最も多く、今後のサービス普及・産業の発展という観点から、
目視外でも飛行できるスキルを持った人材を多く育成する必要があります。
今後、人口密集地での目視外飛行以外にも、政府によるドローンの免許や資格等が設立される可能性は十分あり得ます。
2019年8月には、国土交通省が飛行を許可した全てのドローンについて、飛行前に日時・場所・高度などを記載した飛行計画を、
飛行情報共有サービス(ドローン情報基盤システム)に登録するよう運航者側に義務付けました。
ドローンの飛行が増加すればするほど、飛行状況の管理が重要になります。
ドローンの摘発の件数は多くが記念撮影だったものの、テロリストの機体である可能性もあり、
不審なドローンへの対策には、スピードが非常に重要となります。
事前に把握している機体かそうでないかや、操縦者の身元がすぐに分かるかどうかなどが、現場での対応速度にも影響を及ぼすと考えられるため、今後ドローン免許の創設・拡大がされていくでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はドローン免許の創設について解説しました。
今後何か新しい情報が入り次第、更新していきますので是非ともチェックしてみてください。